・病原体
マイコプラズマニューモニエが病原体の名前です。細菌とウイルスの中間くらいの大きさで、気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症と、呼吸器以外の症状も起こす病原体です。肺炎のうち10~20%がこのマイコプラズマが原因と言われています。
・感染経路
患者さんの咳やくしゃみで飛び散った唾液を吸い込んだり、鼻水のついた手で触ったものに触れるとうつります(飛沫感染+接触感染)。感染力が強いので、保育園や幼稚園、学校内での流行りに注意してください。また、家庭内でも感染が広がりますので、予防対策をお願いします。
・かかる年齢
子どもから大人まで年間通して感染の報告がありますが、7~8歳にピークがあります。
・潜伏期間と症状
潜伏期間は2~3週間、長いと1か月あり、発熱(微熱や出ない方もいます)、だるさ、頭痛で始まり、数日後から咳がひどくなり、熱が下がってからも咳は3~4週間続く場合もあります。おなかの症状(腹痛や下痢)や発疹(皮膚のぶつぶつ)を伴うこともあります。ゼイゼイすることもあり、ぜんそくのような症状になる方もいます。多くの方が軽症で改善しますが、放置すると肺炎になり、重症化することがありますので、早期診断、早期治療が望ましいです。
・診断
迅速検査キットがあります。15分で判定できます。
・治療と予防
抗菌薬(抗生剤)治療と対症療法(咳を和らげるお薬)を使いますが、他の細菌と構造が違うため、効かない抗生剤があります。少し難しいお話ですが、マクロライド系、テトラサイクリン系、ニューキノロン系といった種類の抗生剤を使います。
予防は一般的な方法しかありません。手洗い、うがい、マスクの着用です。
・登園登校は
熱が下がって、元気になれば可能です。咳が残る場合はマスクをつけましょう。
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