先日、ワクチン の勉強会に行ってきました。
記念すべき第一回とあり、たくさんの先生方がおみえでした。
演題は2つあり、生ワクチンと不活化ワクチンそれぞれの最新情報や今後の課題について勉強してきました。
長くなると読むのが大変なので、ポイントをお伝えしたいと思います。
① MRワクチンを早く接種しましょう!
② 三種混合ワクチンを5~6歳でもう一度接種しましょう!(自費になりますが…)
③ ワクチンの正しい情報を仕入れて、積極的に接種しましょう。疑問や不安には誠意をもってお答えいたします!
演題1「最近のVPD(ワクチンで予防できる病気)の流行から見えてくる種々の問題点~生ワクチンを中心に~」すがやこどもクリニック院長 菅谷明則先生のご講演でした。
現在日本で流行している麻疹(はしか)は世界各国でも流行があります。特にワクチン接種の進まない国を中心にアウトブレイクがあり、改めてワクチン接種の重要性と接種率が伸びない原因の考察がありました。
風疹の感染拡大も懸念されています。風疹は脳炎(1/900)、血小板減少性紫斑病(1/200)と合併症としては重篤なものが、かなり高い確率で発症することが知られています。
予防はともにワクチン以外にありません。
ワクチンの有効性はもはや議論の余地がなく重要なものです。しかし、一部の不安をあおるような報道、ネット上での誤った情報によりワクチンへの信頼性が低下し、接種率の低下につながっている。不安があると悪いニュースを信じやすくなる心理が働くそうです。
これからもブログや日々の診療でワクチンの正しい情報をお伝えしていきたいと思います。
演題2「現在の定期接種ワクチンの話題と課題~百日咳、ポリオ、肺炎球菌、HPVなど~」川崎市健康安全研究所 所長 岡部信彦先生のご講演でした。
不活化ワクチンを中心にお話をいただきました。
百日咳は四種混合、三種混合ワクチンで予防している感染症で、定期接種ではおおむね2歳までに接種が完了するようにスケジュールが組まれています。(ワクチン.net)これにより、乳幼児期は感染予防ができていますが、7~8歳になると抗体(抵抗力)が低下し、感染のリスクが上がってしまいます。そのため、小学校低学年のご兄弟が感染し、兄弟間で接種前の乳児に感染する報告が増えている状況です。生後間もないお子様が感染すると重症化するリスクが上がります。自費とはなってしまいますが、5~6歳で三種混合ワクチンの接種をお勧めします。日本小児科学会のワクチンスケジュール表にも記載があるのでご参考にしてください。